アクアライン開通20周年・木更津に移住してみて
アクアライン20周年 値下げで交通量2倍に 千葉県知事「通行料800円の継続は絶対に必要」 https://t.co/8AY7ijS8F6
— 産経ニュース (@Sankei_news) 2017年12月16日
アクアラインの800円化で木更津に住む事に。。。
無人駅
思えば千葉県に住む事など夢にも考えられなかったのに、アクアラインの800円化で木更津に住むようになった。 初めて木更津を見に来た時に鉄道を全然知らなくて、「祇園」というなにやら無人駅のような駅を見て、こりゃ結構気合いを入れた田舎かも。。。と思ったらそれは久留里線という木更津から出ている分線の駅だった。
ほたる野というなにやら郷愁をさそう地名の所に来ると空き地もあるけどかなり広い敷地に綺麗な新興住宅地が建っていた。都市計画をちゃんとしてから家を建てているのでかなり小ぶりなアメリカ型の住宅地の感じがあって、おっ!いい感じなんて思った。
そしてスタバのドライブスルー。そこは下り坂になっていて遠くにまた坂が上がる眺めの良い場所で、アピタというユニー系のスーパーが有ったり、ユニクロが有ったり、その先にロックタウン(現イオンタウン)というちょっとした小さめのモール型商業施設も有り、都会まではいかなくても生活には便利な場所っぽい感じも有って、ここなら住めるか。。。も。。。と思った。
アメリカのフリーウェイもどき
ちなみに富津の方に行く16号線は5km程ちょっとしたアメリカのフリーウェイ感覚が味わえる。 道路は広くセンターラインは雑草だらけだけど東京湾をちょこちょこ見ながらドライブ出来る。それから5年。。。。経った。。。アウトレットが出来、現在は拡張二期工事中。イオンモールが出来た。住宅はより増えトヨタの販売店が16号(127号)の方から移転。
ドン・キホーテが同じく16号(127号)から移転、温野菜、ほっともっと、幸楽苑、はま寿司等の飲食店が出来、真舟小学校が出来た。
木更津で最も人口が増えているのは都市開発型の大型の敷地販売をした所だ。中には400坪程度の土地に大きな家を立てている人々も点在する。
地元民はわかると思うけど、ほたる野、羽鳥野ラインだ。長年開発が遅れていた千束台も分譲しそうだし、アウトレットの反対側の金田も分譲が始まるだろう。
房総周辺は里山が延々続くので上手に都市開発が出来ればかなり面白い筈だ。しかしアクアラインの出来る前、木更津は欲の固まりになり大バブルになり日本一大崩壊した。
坪40万円まで跳ね上がった土地が坪3万円台まで落ちた。。。。。
木更津市役所は1200人職員がいたのが300人リストラされたと聞いた。。。
欲ってえ奴ぁ本当に人間を駄目にする。
木更津の生活感
実際に住む木更津はひと味違う生活感がある。まず東京に行って木更津から来ましたというと一応に皆、「遠いところから」と言われる。
しかし木更津側から見ると東京は近いという話になって距離感が噛み合わない。
東京在住者は今、車を持たない生活が主になっていて、電車移動の感覚しかないからだと思う。
確かに電車で木更津は無い。。。。
東京は逆に車を持って生活する街では無くなった証拠だ。
確かに電車利用だと東京湾反対の遠い場所に間違いない。
木更津の多様性は都会に居る人には全く分からない感覚だと思う。
農地や海が近いので新鮮な食材が手に入る。
卵の種類が実はやたら多い!こんな有精卵も売っていたり
場所によっては産みたての卵も1つ30円程で手に入る!
穴子もうまし!
ちなみにもっとも住みづらかったのは新宿。
新宿は、中落合と西早稲田に住んだが、まあ独身で外食の人は良いかもしれないけど家族持ちだと住みづらい。 スーパーが無いとか車が停められないとか。。。今後、都心はもっと住みづらくなるだろう。高層マンションが後50年経ったら。。。と思う
房総の海の多様性
半島は全く違う海を見せてくれる。日本でも紀伊半島や下北半島も大きな半島だが房総半島の海は場所によって表情が全く違う。
アクアラインを空気が澄んだ日に走ると東京湾が湖のように見える。
対岸が全部見渡せるんだ。
幕張から三浦半島までもちろん富士山もだ。
その大パノラマは心を広げてくれる。新宿で10年近く働いた時にふと空を何日も見ていなかった自分を思い出したりする。
富津まで東京湾はほとんど埋め立てされている。
もう昔の東京湾はほとんど無いと思っていたが、実は隠れ干潟を発見した。
その奇跡の一枚の写真をアップしよう。
ここはちょっと内緒の場所。まさかここを東京湾だと思う人はいないだろう。
多分、潮が引くと1Kmは軽くあるくらいの干潟が現れる。
ここは流石にまぎれもない昔からの東京湾だと思う。ここは絶対に残すべき。コンクリートで固めた海にすべきでは無い。。。絶対に!
こんな場所も木更津にはある。。。。。。
館山、鴨川、勝浦、御宿、白浜、いすみ市、九十九里とここで書ききれない程の多様性のある浜や港がある。
里山と大都会の落差。。。
牧場のソフトクリームが食べられたり、勝浦のカツオの刺身!都会・里山・海。。全部有る。
その生命線がアクアラインだ。
まず800円が絶対的条件で値上げは止めて欲しい。
銀座まで早いと40分程度で行くし、九十九里までも40分程度で行ける。
圏央道がつながればもっと広域へのメリットが出て来る筈だ。
あと最近はバイクのツーリングをする人々も多い。 千葉県は道路の舗装率がかなり高いのと峠道のコーナーが続く場所が多いので結構バイクを楽しむ人とすれ違う。
東京から過疎地を両方体験出来る
とはいえ、やはり房総半島は過疎が進んでいる。養老渓谷は昔は芸者の置屋も有ったというけど今は廃墟ホテルになっているところもある。 しかしチバニアンの命名で騒がれて来ているらしく来訪者が増えている記事をみた。
隠れ名所も結構ある。今年は自然のホタルが見たくて色々と探したのだけど全く知られていない場所で自然のホタルを見る事が出来た。21世紀の現代誰も居ない中にホタルが舞っている様は不思議な感じだった。 その後、色々な場所を車で探し回ったけどホタルがいる場所は本当に限定されているようで、ごくごく小さなエリアにしかホタルはいない。
君津の三舟山は市街地から距離的に近いので驚きだ!三舟山のホタルは手に止まる程近い場所で見られるので5月の末辺りお子さん連れて行くと大喜び出来る筈だ。(但し日と時間帯によって出方が違う。日没後がお薦め。うまくいけば沢山のホタルが出る)
来年も絶対に行こう
※但し千葉県はマムシが多いという事で絶対に気をつけてください!
笠森観音という天台宗のお寺は岩盤の上に立てた四方が清水寺を超こぶりにしたような建て方をしている。 急な階段を登っていくのだけど、その廻りは全くの自然林という事で独自の動植物もいるらしい。
ここの住職はあまり宣伝とかに力を入れていないらしく全く有名ではない。。。
天台宗は結構ロックンロールな仏教だと個人的に思っている。
空から見る笠森観音
大多喜町という所から木更津に帰る道は冬場は6時頃でも全く人影が無い。。。。。
東京と大違いだ。移住者にはその落差がたまらなく凄い。 お~やはり人間はこうやって生きていたんだよね!という感覚。
但し商売には全く向かない。
外食人口が圧倒的に少ない。
房総に移住してきた人々は自然派が多く、天然酵母パンや自然食をやっている人々も点在している。 こういった人々の作るものはかなりレベルが高い。 都会生活に嫌気が差してるのだけど、都会からあまり離れたくない人々が房総を目指す。 但し結構マイペースで自分流の生き方をしている人々も多いので行くと休みとか結構ある。まず電話を掛けて行くのが正解だったりする。
廃校を利用した蕎麦屋。土日のみ営業
人口減少と高齢化を実感
房総半島は東京湾沿いの127号線が最もメジャーな道路で、実は木更津から数本南房総の方へ行く道がある。
奥に行けば行くほど細い道になり、途中には温泉もある。
しかし、とにかく人がいない。
こんな廃校だってある。曽呂尋常小学校分教場、しかし集落に対しての学校が有ったりするので昔の日本人は本当に地域と子供を大事にしていた事が分かる。こんな東京と目と鼻の先なのに。。。。ね!
七里川温泉というかなり萎びた感満載の多分房総では珍しい硫黄泉の温泉がある。
そこは平日の温泉はまず貸し切り状態だったりするので嬉かったり、
地元民から言わせると、「あんなところが名所になるなんてわかんねえもんだ!」と言われた「濃溝の滝」というところから亀山湖に向かう途中の 湖水亭嵯峨和という温泉旅館は昼のランチを食べると入湯税(150円程?若旦那が頑張っている!)だけで温泉に入れる場所が有る。
そこは「黒湯」だが開放感が半端なく、男湯はほぼ外から丸見え状態なのだがその分、とても気持ちよかったり。。。。。
亀山湖の温泉は2箇所入ったけど両方黒湯だった!
良いところばかり言っているが、実は地域的にはどんどん寂れていくばっかり。。。。
房総はやはり農業しか産業は無い感じ。。もある。。。
ただアカデミアというアメリカ型の工業地開発をした地域もあって そこは緩やかな丘を工業地として開発したのだけどいかんせん空き地ばかりだ。 本来木更津はポテンシャルはかなり高い場所なのだから国もいい加減人口問題や産業育成を考えないと 日本は完全に中国に負ける。
交通はその要だし、房総半島は鉄道の行き来が難しいので道路は800円を維持すべき。 あと問題が一点ある。風速20mの風でアクアラインが通行止めになる事。
それさえ無ければ木更津は90点あげられる!
アクアライン20周年。。。ですか。。。。
結局、アクアラインは今は亡き浜田幸一の遺産だ。まあ便利で壮大な道路。アクアラインの見学イベントに当たり内部を見る事が出来た。すると車のトンネルと並行した人の待避所が木更津側と川崎側にあるのだけど、気圧を変えていて、車が炎上した時に煙が入らないように人の通る通路の気圧を上げている事を知った。結構安全設計もしっかりした道路だった。
海ほたるから見る景色は心を解き放つほど爽快でもある。
通行料の検討の時に当初は片道5000円だったらしい。
このあたりの道路行政は故浜田幸一先生がらみなのか、国土交通省なのか、地元なのか取材すると面白そうだ。 しかし通行実験で800円にすることで当初の目的が果たせたと思う。
アクアラインは欲望の道路からやっと正常な道路に戻り、その道路によって人の動きが変化し地域を変えた。 20年前から800円にしていればもっと早く房総は首都圏になったろうにと、外側から来た眼にはそう映る。
アクアライン20周年ご苦労様。。。あんたのおかげで木更津に住むことになった。ここは東京都心よりも、多摩地区よりも、埼玉よりも快適だ。。全く違うが吉祥寺とどっこい位の魅力がある場所だ。。。。。これからもよろしくね!
ノエルさんツイッター
「東京湾アクアライン木更津金田インターチェンジ近くの大型商業施設「三井アウトレットパーク木更津」…は二〇一二年にオープン。…周辺で渋滞が発生するほど、活況を呈している」「漁師と農家が点々と暮らす町がこれほどになるなんて思ってもいなかった」「木更津市の人口もうなぎ上り」>RT
— ノエル(未発育都市) (@mihatsuikutoshi) 2017年12月16日
【アクアライン20年 地元の声は】東京湾アクアラインは18日、開通から20年を迎える。経済効果をもたらすきっかけとなった「通行料金を800円に値下げ」は暫定措置のままであり、「恒久化」を求める声が根強い。 https://t.co/svD9uaoBdd
— Yahoo!ニュース (@YahooNewsTopics) 2017年12月16日
1997年12月に開通した東京湾アクアラインが、18日に20周年を迎えます。スライドショーでご覧下さい。 pic.twitter.com/BRODWZzT0a
— 読売新聞YOL (@Yomiuri_Online) 2017年12月15日
投稿日:2017-12-17
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